弘前ねぷた絵   川村岩山

 弘前ねぷた絵師の第一人者として重要無形民俗文化財指定にも尽力した故長谷川達温師に、小学5年生で弟子入した「川村岩山」が、長谷川流ねぷた絵技術等の伝承を主な目的として構成したサイトです。

2020年08月

アーカイブ達温ねぷた このブログ256話から「長谷川達温先生33回忌遺作展」の展示内容に沿って紹介を兼ねて話を進めてきましたが、本番の遺作展を来る9月6日から22日迄開催するので、今回でこの話題は一旦終了します。 今回の遺作展は、私が取り仕切る最初で最後 ...

水滸伝 花和尚魯智深   今回は、遺作展の話のラス前、水滸伝花和尚の話です。 「何だ、花和尚か」と思うかもわかりませんが、鏡絵でなく見送り絵です。 多分、花和尚の見送り絵といえば、元絵が「水滸伝絵本(北斎水滸伝)」の下の花和尚を想像する方(マニアックな方です ...

河野対馬守通有今回は、「弘安の役 志賀島の戦  河野対馬守通有(かわの つしまのかみ みちあり) 元将を生捕る図」です。 この絵は文永・弘安の二度侵略を受けた「元寇」が題材です。 昔の教科書では、元寇といえば突然元の軍船が来襲し、鎌倉御家人がそこそこ戦い、二 ...

今回は、水滸伝から「武松 酔拳で蒋門神(しょうもんしん)を打つ(投げ捨てる)」という題の鏡絵の話です。 これは、先生が1973年(昭和48年)東北電力の鏡絵に描いたものです。 この絵は、勿論現物はありませんが、私が撮ったカラー写真と先生の下絵が残っていること等 ...

今回は、1971年(昭和46年)7月9日から15日に弘前市一番町の旧「角はデパート」6階ホールで開催された達温先生3度めの個展「長谷川達温 ネプタ絵展」の話しです。 先生はこの個展で、ねぷたの鏡絵から一人をピックアップして作品化するという初めてのことに取組 ...

長谷川達温先生遺作展の話を続けています。今回は、玉巵(ぎょくし)の話です。 玉巵とは本来、玉のように美しい盃をいうようですが、ねぷた絵の世界では有名な仙女「太真王夫人(だいしんおうふじん)」の幼名と言ったほうがわかり易いかと思います。 これは、本名は玉巵なの ...

今回は、1967年(昭和42年)1月12日から16日にかけて、弘前市一番町の旧田中屋のホールで開催された「長谷川達温 ネプタ金彩見送色紙展」の話しです。 達温先生は、個展を3回、ねぷた絵展(ローを付けた通常のねぷた見送り絵等)を数回開いています。 個展は、そ ...

時々脱線していますが、概ね達温先生の33回忌遺作展のコース順に話を進めています。 今回はねぷたと仏画です。 現在のねぷたは誰でも,どこの団体でも自由にねぷたに仏画を取り入れています。 単におどろおどろしさを出したいがための仏画らしいものは、いかがなものかと ...

今回も長谷川達温先生33回忌遺作展の展示内容の紹介で、日本武尊(やまとたけるのみこと)の続きです。 この日本武尊の組み絵は、2人絵の鏡絵として達温師が好んで描いた最もポピュラーな絵の一つです。少し見にくいのですが、先生が鉛筆で描いたねぷたの下絵が残っている ...

前話の続きで、マニアックな話しです。 ねぷたの世界では、呉越軍談の「伍子胥(ごししょ)・豫譲(よじょう)・項羽・秦の始皇帝」や三国志の「劉備・関羽・張飛・曹操・孫権」、水滸伝の「宋江」達が同時代の人物のように描かれていますが、それぞれ活躍した時代は全く異なり ...

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