三国志から祝融夫人(しゅくゆうふじん)です。


彼女は、架空の人物で南蛮の王「猛獲(もうかく)」の妻の設定で登場します。

前話で紹介した九天玄女が中国神話の戦術と兵法の神でしたが、同じ中国神話の火の神「祝融神」の末裔(まつえい)として書かれています。

祝融夫人は、水滸伝の一丈青扈三娘のように剣が得意ですが、剣は剣でも投げつける方(飛剣)を得意としています。



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三国志 祝融夫人

この絵は先生が襖に描いたもので、ギャラリー森山で常設展示されています。

 

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祝融夫人飛剣の図 下絵

 

また、この絵の主役の祝融夫人は、昔から弘前に住んでいる人にとって最もポピュラーなねぷたの主人公でないかと思います。

今はもう無くなってしまいましたが、弘前のデパートとして一番格式が高かった一番町角の「かくは宮川」の日めくりカレンダーの主役は、まさに竹森節堂先生が描いた画面が左に90度回転した祝融夫人飛剣の図でした。

さらに、観光土産品としてこの祝融婦人を色紙版の和紙に印刷した(当時は種類が2~3しかありませんでした)ものが売り出され、かくは宮川がこの祝融夫人を何年も使用したので、私の年代以上の人には「祝融夫人のねぷた絵=かくは宮川」のイメージが強烈に残っています。

 

 かくは

かくは宮川デパート  屋上の丸い突起部分が回転式展望台で一世を風靡しました。


祝融夫人小

上は、「色紙版の和紙に印刷した祝融夫人」その下絵です。  この項おわり